投稿者名竹内吉一
タイトルヒト、モノ、カネ、情報、技術力が問われている−その1−
カテゴリ[棚田・むら]
内容 11月に入り、米山山系などの深山もようやく紅葉の最盛期を迎えた。
 山間集落にあって稲作作業を請け負ってきた組合が今年限りで解散するという。
 組合長に話を聞く機会があった。

 稲刈り、乾燥調製作業に必要な施設・機械の共同利用組合として、昭和60年に5軒で発足した。当時その集落では、バインダーや手で刈り取った稲を稲架(はさ)に掛けて乾かすやり方をしていて、コンバインはまだ使われていなかったそうだ。
 おかげで組合員の分だけでなく、集落の農家さらには近隣集落の農家からも稲刈り、乾燥調製を頼まれ、自分たちの分よりも請け負う作業面積の方が多くなり、ピーク時は10ha(ヘクタール)を超えるまでになったという。

 ところが最近は、委託していた農家が世代交代を機に「作業委託ではなく米つくりそのものを全部委託したい」と変わってきたというのだ。

 確かにひと世代前までは、労力の負担を軽くするために機械貧乏を承知で機械設備を揃えてでも米つくりを続ける農家や、機械貧乏を少しでも避けるために機械設備の共同利用をする農家、コンバインなどの高額な機械は持たずにその作業だけを委託し、日常管理を含めたその他の作業は自分でやるという農家がいた。
 それが昭和30年代以降に生まれた人たちが世帯主になった昨今は、「採算が合わないんだったら、そんな面倒くさいことをせずに米つくりそのものをやめる」「使っているコンバインが壊れたら米つくりをやめる」という人が随分増えている。

 こうした変化は組合員にも現れ、一軒また一軒と米つくりをやめ、とうとう来年は組合長独りになってしまううえ、自身も来年は75を迎え、部分的に機械作業を請け負うことは出来ても若かった頃のようにたくさんは出来ないし、山間地で米つくりそのものを引き受けるのは難儀なことだ。機械更新時の出費額も大きいから赤字になる前に組合を解散し、数年後には自分も田んぼをやめる、というのである。

 秋作業を全部自前の機械でやろうとすると、今どきは米を出荷しなくとも「コンバイン(またはバインダー・脱穀機)」「籾を運搬するためのコンテナ等の機器」「乾燥機」「調製機(籾摺り機)」「乾燥機、調製機を据えて作業するための建物」がいる。
 どれも高額な機械ばかりなのに、使う日数といったら建物は別だが3反(30アール)くらいまでなら其々が一日で済む。

 一台が100万円以上、物によっては数百万から1,000万円以上もする農業機械の買い替えは容易でない。


資料


 秋も深まったこの時期、来年度の水稲農業共済引受と米生産調整配分の事務をすすめるため、一筆ごとに耕作者や面積などに関する異動内容と営農計画の調査が行われている。
 さて我が家は来年、どうしよう・・・・


Posted by 竹内吉一 at 2016/11/07 09:36:50
タイトル投稿者名投稿日時
ヒト、モノ、カネ、情報、技術力が問われている−その1−竹内吉一2016/11/07 09:36:50